ウォッカの原料は?材料と種類によって味に違いはあるのか徹底解説!

 

ウォッカ、ジン、テキーラ、ラムは世界4大スピリッツと呼ばれています。
スピリッツとは蒸留酒のことで、醸造酒を蒸留して水分を飛ばして作る強いお酒のことです。
逆に醸造酒はアルコール度数の少ないお酒で、代表はワイン、ビール、日本酒など。
もちろん製法は違いますが、ワインを蒸留したお酒がブランデーといったイメージです。

 

 

 

4大スピリッツの原料や主だった特徴は以下の通りです。

スピリッツ名 原料 味の特徴 主な銘柄
ウォッカ 大麦、じゃがいも、ライ麦など クセが少ない(フレーバーは除く) スミノフ、スカイウォッカ、ズブロッカ
ジン 大麦、じゃがいも、ライ麦など ジュニパーベリー(ネズの実)、ボタニカル由来の香草の香り タンカレー、ボンベイサファイア、ビーフィーター
テキーラ リュウゼツラン(サボテンの仲間) 植物性の甘み クエルボ、サウザ
ラム サトウキビ サトウキビの甘み バカルディ、マイヤーズ、キャプテンモルガン

 

 

ウォッカの原料

ウォッカの原料は主に穀物です。
例えば、上記の表のとおり大麦、ライ麦、ジャガイモ、トウモロコシなどがそうです。
これらを糖化、発酵させ連続式蒸留機で蒸留後、白樺の炭で濾過しクリアな味に仕上げ、ボトル詰めされます。貯蔵や熟成は基本的には行いません。
アルコール度数は40度前後ですが、スピリタスなど96度のタイプもあります。

 

 

原料によって味が違うの?

ウォッカは水を除けばエタノール以外の成分はほとんどありません。

 

ウォッカを作る上で大切なのは白樺活性炭濾過だと言われますが、それは無味無臭にすればいいという意味ではありません。
白樺の活性炭の層をゆっくりつたっていくことで、不純物がなくなり、アルコールがまろやかになりクリアなウォッカになります。
この活性炭濾過のやり方によって、ウォッカのクリアさに違いで出てきます。
そういう意味では、単なる水にも美味しい不味いがあるのと似ています。
命の水と呼ばれるのも、まるで水のようにクセのない飲み口だから。
穀物由来の柑橘類との相性が特に良く、オレンジジュースで割ったスクリュードライバーなどは長く愛され続けているカクテルです。

 

ちなみにウォッカは醸造酒と違い、純度が高い蒸留酒のため、原料による味の違いはほとんどありません。
その証拠というわけではありませんが、アメリカでは穀物以外の原料であっても95度以上に蒸留したスピリッツを活性炭処理した酒は全てウォッカとして扱われます。

 

ウォッカの種類

ウォッカはレギュラータイプ、そしてフレーバータイプに分けられます。
ウォッカのおすすめの飲み方でもご紹介していますが、厳密にはこのタイプによって合う飲み方が変わってきます。

 

レギュラータイプ

無色透明で、純アルコールなのがレギュラータイプ。
クセも香りもないため、カクテルでよく使われます。
ロシア産ではストリチナヤ、ストロワヤ、スウェーデン産ではアブソルートなどが有名です。

 

 

フレーバータイプ

フルーツや香草の味を付けたのがフレーバータイプです。
ミルク、フルーツ、ビート、モラゼスなど様々なものが使われます。
ロシア、ポーランド、スウェーデン、フィンランド、デンマークといった、バルト海沿岸地域のウォッカをそのまま飲む国で多く作られます。
レモンの果汁を加えた「リモナヤ」、ナシやリンゴを加えた「スタルカ」、ジンジャーやジュニパーベリーの香りと柑橘の皮を加えた「オホートニチヤ」などが有名です。

 

 

国によっても違うウォッカ

ロシアのウォッカ

ロシアにとってウォッカは国民的なお酒です。
アルコール度数が56度もある「クレブカヤ」はロシア語で力強いという意味から来ています。
他にも50度の「ストロワヤ」など度数が強いウォッカ多いのは寒い地方だからこそでしょう。
唐辛子、ペッパー、ジンジャー風味など体が温まるようなウォッカも数多く存在します。

 

ポーランドのウォッカ

ポーランドは世界2位のライ麦生産国だけあって、ウォッカの主原料はライ麦が使用されます。
作られるウォッカのほとんどが「ボルモス」という公営団体によって製造されているのも大きな特徴です。
代表的な銘柄は「ビボロア」、ズブロッカ草で香りを付けた「ズブロッカ」、96度という驚異的なアルコール度数を誇る「スピリタス」、純度を高めるため4回蒸留する「ベルヴェデール」が有名。

 

アメリカ・カナダのウォッカ

一説によるとロシア革命で亡命してきた白人系ロシア人が、アメリカやカナダにウォッカ製法を伝えたと言われています。
クリアでドライでカクテルベースにぴったりという理由から、ウォッカは当時人気だったジンを凌ぐほどの人気を集めていきます。
現在アメリカのウォッカ生産量はロシアを超えて世界一です。
代表的な銘柄「スミノフ」は世界一のシェアを誇ります。

 

 

北欧のウォッカ

ロシア、ポーランドと並んでスウェーデンやフィンランドも「ウォッカ・ベルト」と呼ばれ、ウォッカ生産地帯に数えられます。
16世紀ごろから地域的にウォッカは作られてきました。
近年高い評価を得ているフィンランドの「フィンランディア」、スウェーデンの「アブソルート」などが有名です。

 

 

 

ウォッカの主な銘柄と特徴

アブソルート

スウェーデン産のウォッカで、クリアながらも穀物系の香りを感じる仕上がりとなっています。
意味は「究極に純粋」、ウォッカらしい名前です。
スウェーデン南部で育った小麦のみを原料に、400年以上製法は変わっていません。
ラインナップが豊富でレギュラータイプの他、多くのフレーバータイプも販売しています。

 

キャビアウォッカ

19世紀、ドイツ皇帝ヴィルヘルム1世がキャビアにぴったりのウォッカを作れと命じて誕生したウォッカ。
キャビアと一緒にいただいてみたい一品です。

 

グレイグース

最高品質を追求したフランス産のウォッカです。
クリアながらも甘みがある、高級ウォッカです。

 

コードズブロッカ

チェコのプラハにあるコード蒸留所で作られるウォッカ。
ズブロッカの香草の香りがほのかに香ります。

 

スカイウォッカ

4回の蒸留と3回のろ過を経て、透明度と純度が高くなったウォッカです。
1992年販売開始と歴史は浅いながらもちゃくちゃくとファンを増やす続けているスムースな味わいのウォッカです。

 

ストリチナヤ

名前は「首都の」という意味です。
その名の通りモスクワで作られており、アロマの香りと柔らかい口当たりが人気のウォッカです。
原料は主に小麦で、白樺の活性炭と石英砂の層で何度も濾過し、純度が高く切れ味も抜群。
世界の食通の間では「ボトルごと冷やしてキャビアと飲むと最高」と言われています。

 

 

ストロワウォッカ

ロシア語で「食卓の」という意味で、食事にも良く合います。
世界一の透明度といわれるバイカル湖で作らていて、キレのある味が特徴。
原料は小麦と大麦でアルコール度数は50度と高めですが、柑橘を匂わせるような香りがあります。

 

スピリタス

蒸留を70回以上繰り返し、アルコール度数を96度まで高めたウォッカ。
一口飲むと体が拒否反応を示すくらい、口の中が痺れます。
意外とその辺の酒屋さんでも売っているメジャーなウォッカですが、くれぐれもそのまま飲まないようにしてください。

 

ズブロッカ

ポーランドの世界遺産ビアウォヴィエイジャの森のバイソングラスを漬け込んだウォッカです。
香草の香りが食欲をそそる、単品でも楽しめるウォッカです。
甘い香りは桜餅と似ていると、日本人のファンが多いのも特徴。

 

スミノフ

1818年創業者ピエール・スミノフが作ったウォッカで、活性濾過による冴えた味わいが特徴。
19世紀、ロシアの皇帝アレクサンドル3世の御用達の栄光を受けたウォッカです。
スミノフレッド40の販売量は世界一です。

 

フィンランディア

フィンランド産プラミアムウォッカ。
六条大麦を100%原料したスムースで繊細な味わいで映画007でも登場したほど有名です。
地下数十メートルの地層から汲み上げた氷河水を使っています。
ボトルデザインはきらめく氷河の景色をイメージしています。

 

フリースウォッカ

デンマーク語で「凍る」と「氷」から作った造語が「フリース」
3段階濾過でスッキリとした味に仕上がっています。

 

ベルヴェデール

単一のライ麦と硬度0の超軟水で作られます。
バニラのような、クリーミーな味わいが人気です。

 

 

ウォッカの歴史

ロシアの国民的お酒のイメージが強いウォッカは11世紀頃から飲まれていました。
純度が高いウォッカは、消毒用にも使われるなど、実は生活にも役立っています。

 

11世紀ごろ、ウォッカは「ジーズナヤ・ヴァダ」、つまり生命の水と呼ばれていました。
この頃はライ麦のビール、はちみつ酒などを蒸留してつくられていました。
寒い地域のロシアの人々にとって、ウォッカは正に生命の水だったのです。
その後呼び名が「ヴァダ」に略され、16世紀イワン雷帝の頃に「ウォッカ」とと呼ばれるようになりました。

 

19世紀になると、ウォッカのブランドであるスミノフがウォッカの製造に炭の活性作用を利用します。
これを発見したのが、薬剤師アンドレイ・アーバノフ。
お酒は薬剤師の手から生まれるというのは、世の常なんでしょうね。

 

これでウォッカの味が一気にクリアになります。
さらに19世紀後半になると、連続式蒸留器が導入され、さらにクリアでドライな味わいを実現します。
20世紀になると、ヨーロッパやアメリカからカクテル文化と一緒に、このクリアなウォッカが世界的になっていきます。
ウォッカが広まった背景には、ロシア革命で大量のロシア人が亡命したことも一因になっています。
クリアな色と、純粋なアルコールだけの味は、カクテルでも重宝された結果といえるでしょう。

 

ウォッカの呼び方は国と地方によっては「ヴォトカ」、「ウォトカ」とも表記されます。
「ウォッカ」は日本で慣用とされており、むしろ原語発音に近いのはヴォトカやウォトカです。

 

ウォッカを使用したカクテル

ウォッカを使った有名なカクテルは以下のようなものがあります。
・カミカゼ
・スクリュードライバー
・モスコーミュール
・バラライカ
・ソルティードッグ
・チチ
・ブラッディメアリー