ウォッカ発祥の歴史を分かりやすくご紹介!

ウォッカは日本の酒税法上スピリッツに分類されるアルコールで、大麦や小麦等の穀物を原材料として、蒸留した後、白樺の炭でろ過して作られます。
基本的に透明で無味無臭でクセがないので、カクテルのベースとして使われることが多いですが、香味の付いているフレーバー・ウォッカもあります。
ウォッカの原料は?材料と種類とはでもご紹介していますが、ウォッカは原料と製法で味もアルコール度数も様々なものが存在します。
ちなみにアルコール度数が最強なのは「スピリタス」というウォッカで、度数なんと96度です。
高いアルコール度数のお酒ですが、その度数から中世ヨーロッパでは消毒液(エタノール)としても利用されていました。

 

起源は諸説ありますが、誕生の年代は明らかになっていません。
ロシアとポーランドは自国がウォッカの発祥地だと公言しています。
12世紀ごろからロシアの農民の間で飲まれていたという説や、11世紀ごろにはポーランドで飲まれていた説などがあります。
記録としてはモスクワ公国時代(1283年-1547年)の書物にウォッカの記述が残っていて、12世紀ごろに飲まれていたと考えて間違いなさそうです。

 

 

12世紀にウォッカが誕生したとすれば、一番最初にできた蒸留酒ということになります。
ウォッカの語源にも諸説ありますが、ロシア曰く蒸留酒を作る職人達が蒸留酒のことを「生命の水」と呼んでいたことが始まりとされています。
それをロシア語では「ジーズナヤ・ヴァダー」というのですが、これが「ヴァダー」に縮まり、16世紀イワン雷帝のころからその愛称形のウォッカという名が使われるようになったという説です。
ちなみにポーランドに言わせれば、語源はポーランド語のヴォーダ(Woda)に由来するという説になります。

 

19世紀の帝政ロシア時代には、税収の3割がウォッカの酒税だったといわれています。
それほどウォッカはロシアで愛されていた蒸留酒だといえます。
その後1917年のロシア革命で、ロシアのウォッカ製造会社の社長ウラジーミル・スミノフがフランスのパリへ亡命したことでヨーロッパに広がり、アメリカへ亡命したロシア人によって禁酒法解禁をきっかけにアメリカでも広がり、世界中に広まっていきました。
そして第二次世界大戦後には日本でもつくられるようになったとされます。